AppleのオンラインサービスであるiCloudを利用すると、デバイス間でデータの同期ができ、盗難や紛失に備えてバックアップも可能です。iPhoneのiCloudとはどういったものなのか、同期やバックアップの設定はどう操作すれば良いのか気になっている方もいるかもしれません。
この記事では、iCloudの概要、同期やバックアップの設定方法を紹介します。iCloudの具体的な使い方を知って、普段のiPhoneの利用に役立てていきましょう。
IT系ライターの向井領治さんにポイントも伺ったので、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した方:
IT系ライター/エディター 向井領治
数社の勤務を経て1996年よりフリーランスに。単著共著あわせて63冊を執筆するとともに、編集を手がけた書籍も100冊以上。
著書には、iPhoneやiPad、格安SIMなど、モバイル系も多数。個人ではiPhone SE3とPixel 8aを使用。複雑なテクノロジーをユーザーからの目線で解説するよう、つねに心がけています。
iCloudはAppleが提供するオンラインストレージです。写真、ファイル、メモ、パスワード、カレンダー、連絡先のデータをクラウド上に保存でき、バックアップも可能です。同じApple IDのデバイス同士でiCloudを介してデータが同期され、最新の状態に保つことができます。
また、同じApple IDの製品同士でオンライン上でのシームレスにデータ共有もできます。
たとえば、iPhoneで取得したPDFを、iCloudを介してMacやiPadに共有が可能です。複数のApple製品を保有している方は、データの共有にもiCloudは重宝します。
なお、多くの機能はWindowsからも利用できます。
iCloudは、無料で5GBまで利用可能です。
iCloudは、有料のiCloud+にアップグレードすると、追加のデータ容量、有料プラン限定のサービスが利用できるようになります。
iCloud+の料金・サービスの一覧は下記のとおりです。
データ容量 | 月額料金 | 利用できるサービス |
---|---|---|
50GB | 150円 |
|
200GB | 450円 | |
2TB | 1,500円 | |
6TB | 4,500円 | |
12TB | 9,000円 |
SafariのWeb閲覧でプライバシーを守る「iCloud プライベートリレー」、ランダムなメールアドレスを作成する「メールを非公開」、カスタムのドメイン名でメールアドレスをパーソナライズできる「カスタムメールドメイン」などが利用可能です。
「HomeKit セキュアビデオ」で防犯カメラの映像もiCloudに保存できるようになります。5GBでは足りない時、iCloud+のサービスを利用したい時は、有料プランの利用を検討しましょう。
iPhoneでは「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」>「アカウントのストレージを管理」/「ストレージを管理」>「ストレージプランを変更」>「iCloud+にアップグレード」からアップグレードの手続きができます。
向井さん
iPhone以外に持っている機器がパソコン1台の場合、データの同期とバックアップは有線接続したパソコンでも可能です。
しかし、iCloudは有線で繋ぐ必要がなく、電源とWi-Fiに接続すれば自動的に実行される点がポイントです。とくに、iPhoneとパソコン以外に3台目の機器がある場合は、相互の同期が簡単になります。
まずは無料プランで内蔵アプリのデータを同期するだけでも使ってみてください。
iCloudでは、「同期」と「バックアップ」という2つの方法でデータを保管しています。データの同期により、たとえばiPhoneでの変更は、iPadにも反映されます。
iPhone、iPad、Macなどのデータのうち同期されないものは、iCloudバックアップに保管される仕組みです。
iCloudの同期は、「設定」>「(ユーザ名)」>「iCloud」の順にタップして進み、「iCloudを使用しているアプリ」の項目で「すべて表示」を選択すると、各アプリの同期のオン/オフを設定できます。
なお、Apple IDでサインイン(ログイン)していない場合は、「設定」>「iPhoneにサインイン」からサインインが可能です。
手動でのバックアップは、「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」>「iCloudバックアップ」>「今すぐバックアップを作成」の順に選択して実行します。
使用状況によっては大量のデータを送信する必要があるため、WiFiへの接続をオンにしてバックアップを行いましょう。
自動でのバックアップは、同様に「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」>「iCloud バックアップ」で「iCloud バックアップ」の画面に進み、「このiPhone/iPadをバックアップ」をタップしてオンにします。
iPhoneが電源とWiFiに接続され、ロックされている時に、毎日iPhoneのバックアップがiCloudに自動作成されます。
iCloudにバックアップできるデータとしては、下記が挙げられます。
写真やビデオはiCloud写真がオフの場合に、iMessage、SMS、MMSは「iCloudにメッセージを保管」がオフの場合にそれぞれバックアップされます。それぞれオンの場合は、各機能にそれぞれ同期されます。
なお、下記のデータはiCloudバックアップの対象外です。iCloudに同期されているデータや、App Storeから入手できるアプリなどは、必要になったときにダウンロードすれば良いため、改めてバックアップする必要はありません。
また、Face IDのようなセキュリティに関わるデータは端末にのみ保存され、どこにもバックアップされません。
iCloudにバックアップをしておくと、新しいiPhoneを購入した時にバックアップからデータ復元が可能です。iCloudからの復元は、WiFiに接続した状態で下記の操作を行います。
新しいiPhoneの電源を入れる
「アプリとデータを転送」画面まで設定を進める
「iCloud バックアップから復元」をタップ
Apple IDでiCloudにサインイン
バックアップを選択(日付とサイズを見て最適なものを選択)
画面の案内に従ってApple IDでサインイン
アプリと購入済みのコンテンツを復元
進行状況バーが表示され、最後まで進むと復元は完了
「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」からiCloudの容量の使用状況が確認できます。
なお、iPhone/iPad本体の容量の使用状況は「設定」>「一般」>「iPhone/iPad ストレージ」から確認が可能です。
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iCloudの空き容量が足りない時は、先述で紹介しているiCloudの有料プランを契約する他に、下記の対処法が挙げられます。
iCloudのストレージが不足すると、バックアップの際にストレージの不足を知らせる警告が表示されることがあります。警告が表示された場合も、空き容量をつくるためにデータの整理を進めましょう。
iCloudの空き容量が足りない時の対処法をそれぞれ解説します。
写真や動画、アプリ、ボイスメモ、メッセージなどを確認し、不要なデータの削除を進めましょう。大きいデータから順に削除できるものはないか、チェックします。
写真や動画の削除は、iCloud写真をオンにしている場合は「写真アプリ」から操作が可能です。
個別のアプリのバックアップをオフにする、古いバックアップを削除するなどの方法で、iCloudの空き容量を増やすこともできます。
下記の操作で「オフにして、iCloudから削除」を選択して削除を実行すると、バックアップがオフになるとともに、情報がiCloudからすべて削除されます。
「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」>「アカウントのストレージを管理」/「ストレージを管理」からアプリを選択
「オフにして削除」をタップして画面表示に従って削除を確定させる
また、「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」>「iCloudバックアップ」から各デバイスのバックアップが選択できます。
その後の画面で「オフにしてiCloudから削除」を選択すると、デバイスのバックアップの削除が可能です。
写真や動画などのデータを外付けストレージに移して空き容量を確保する方法もあります。
外付けストレージとしては、大容量を保存するなら外付けHDD、手軽な予算や容量で使うならUSBメモリがおススメです。有料のiCloud+と比較すると、買い切りで継続的な課金が発生しない点がメリットです。
なお、パソコンを持っていればバックアップしたり、引き上げたうえで削除したりする方法もあります。
向井さん
iCloudは容量不足になりやすいです。しかし、同期とバックアップができていない状態で利用をやめてしまうと、何かの機会に喪失したスケジュールや写真を守れないかもしれません。
容量を節約する方法はいくつかありますが、難しい場合は、毎月の料金が必要ですがiCloud+も検討に加えてみてください。最も安いプランでもファミリー共有できる点も注目です。
Appleのオンラインストレージ「iCloud」を利用すれば、iPhoneやiPadなどのデータの同期・バックアップが可能です。
「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」から、同期やバックアップの設定ができます。設定を済ませて、データ共有や紛失・盗難への備えとして利用していきましょう。
なお、手持ちのiPhoneがかなり古くなっている場合や、本体のストレージが足りなくなっている場合は、iPhone本体の買い替えもおススメです。
UQモバイルでは、iPhone 13やiPhone SE(第3世代)の取り扱いがあり、オンラインショップから乗り換えで割引もあります。また、「au Certified(認定中古品★)」の取り扱いもあり、手頃な価格で中古iPhoneの購入も可能です。
iPhone 13は、鮮明なディスプレイ、耐久性の高いデザインを備えたスタンダードなモデルです。高性能なカメラも搭載し、日常の写真も高品質に残せます。
iPhone SE(第3世代)は、手頃な価格で購入できる廉価なモデルです。コンパクトでホームボタンを搭載しているところが、SEシリーズならではの魅力です。
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UQモバイルの料金プランはたっぷり33GB(「月間データ容量30GB」+「データ10%増量特典★1 3GB」)が使える「コミコミプラン+」、データ利用量に応じた料金の「トクトクプラン」、データ利用が少なめな方向けの「ミニミニプラン」の3種類です。
各プランでは、対象のネットや電気とセットでスマホのご利用料金が割引になる「自宅セット割」※1(最大1,100円/月割引)が適用でき、さらにおトクに利用も可能です。(コミコミプラン+は対象外です。)
また、UQモバイルでは「故障紛失サポート ワイド with AppleCare Services & iCloud+」(有料)の提供もあります。iPhoneの故障・破損、紛失・盗難などの際に「交換用携帯電話機お届けサービス」をはじめとするサポートが受けられるオプションです。万が一のトラブルに備えて、安心のサポート・補償サービスを追加できます。
向井さん
iPhoneは、保存容量の拡張やバックアップにメモリカードを使うことはできません。
バックアップにはパソコンを使う方法もありますが、本体の保存容量を増やすには、既存のデータを整理するか、本体を買い換える必要があります。
写真や動画は容量を消費しやすいため、撮影が好きな方は、容量の大きなiPhoneを手に入れるだけでなく、本体の空き容量や撮影後のデータ管理も万全にしておくと良いでしょう。
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